秋人と紅葉劇場3「愛の暴風雨」

 

「紅葉は俺のもんや」

 

夕日の中立ちはだかる男。

「誰だ?」

秋人はとっさに男の前に立ち紅葉を隠す。

 

「くぬぎ」紅葉がつぶやく。

「くぬぎ?」

 

「俺は紅葉の恋人や」ふんと偉そうに言う。

「え!」

「嘘つかんといて!あんたはただの幼馴染やん」

怒った声で紅葉が言う。

 

「結婚してくれるて、ゆうたやんか!」

「それは京都に住んでた幼稚園の時の約束やんか」

 

「約束は約束や」

 

「幼馴染?」

「うん、うち12歳まで京都に住んでたん。

その時のお隣さん

あんた、どうしたん?」

 

「紅葉が心配で来たんや。おっちゃんが死んでおばちゃんも入院したて噂を聞いたんや」

「死んでないよ。行方不明なだけなん」

「とりあえず、俺んちおいで。母ちゃんも紅葉がお嫁さんに来たらええゆうてる」

 

手を引っ張る。

「嬉しいけど・・うち、秋人が好きや」

 

「あほ!紅葉はだませれてるんや!

そいつは許嫁がいるて、聞いたで!」

「え?」

「紅葉の行方を探してる時にたまたま聞いたんや」

 

信じられない顔で秋人を見上げる。

「美人の姉ちゃんて聞いたで」くぬぎ

 

「本間なん?」震える声

「あ・・いや」

 

煮え切らない秋人にたまらなくなり走り出す。

「秋人のあほ!大切やから、1回きりじゃいややなんて嘘やったんか!」

 

 

「紅葉!違う!親の決めた許嫁はいるけど、断るつもりだ!」

「往生際悪いで~~」くぬぎ

 

無視して紅葉を追う。

 

小さな背中が車道を走り抜けようとする。

「危ない!紅葉!」

 

信号無視の軽トラが紅葉に迫る

 

「紅葉!!!」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「秋人・・・」背中を押されて倒れこんだまでは覚えていたけれど・・。

 

呆然としゃがみこむ紅葉。

 

目の前に倒れている秋人。

 

 

「えらいこっちゃ!霊柩車~~~」混乱して叫びつつ携帯をピポパとならすくぬぎの声にハッと。

 

 

 

「秋人・・・」走り寄る

 

「秋人~~~~!!!!」

 

 

秋人と紅葉劇場第2話「言葉がもどかしい」

 

「紅葉!い・・い・・今はやめよう、ね?」

ぎこちなくすがりついた紅葉の細い肩をふりはらう。

 

「なんで?うちは思い出がほしいねん」

涙にぬれた目で見上げる。

 

「うちは秋人が好き。1回だけでいいねん」

 

(1回きり?!)

カッ怒りが燃え上がる。

 

「僕はいやだ!」

 

がああああん

「秋人、そんなにうちのこと嫌いなん?」

 涙があふれる

 

「借金で高校も行けへんで、バイトしてるうちのことなんて、やっぱりさわるのもいやなんや!」

 

「違う!」

 

「秋人のあほ!」

 

 

バチン

思わず頬を張り飛ばしてしまう。

 

真っ赤になった頬を見てわれにかえる。

「うち・・」

部屋を飛び出す

 

「紅葉~~~!」

 

錆びついたアパートの階段がカンカンと耳に甲高く響く

涙でかすむ風景

 

ふいに肩と腕を背後からつかまれ

 

「離して!」

「嫌だ!」

 

強引に引き寄せられる。

 

「僕は紅葉が好きだ!」

「え?」

 

「好きだ」

「そんなん嘘や・・うちのこと嫌がったくせに」

 

「好きだから大切にしたい。

1回きりなんて嫌だ」

 

「秋人・・」

 

ハッ

「いや、何回もしたいってことじゃなく!いやしたいけど」

真っ赤でしどろもどろ

 

「何言ってるんだ僕は!」

ますます赤くなる頬。

 

「秋人」

不器用な恋する人に

甘い幸せな気持ちになる。

 

「好きだから大切にしたい」

「うん」

抱きしめあおうとした 

その時

「ちょっと待てや」

 

2人と同じ年頃の少年が立ちふさがる。

 

「紅葉は俺のもんや」

 

 

 

 

続く

 

秋人と紅葉劇場第1話「せつない恋心」イラスト版

 

「秋人!」

ノックで恐る恐るドアを開けた紅葉は、そこに立っていた元同級生の秋人の姿に驚く。

 

彼は生徒会長・・

クラスの人気者

 

秋人はやっと見つけた小さな姿にホッとする。

クラスメートの紅葉が突然姿を消して、

父親が借金で失踪、借金取りに追われ、母親と夜逃げをしたと噂が流れた。

 

探し回り、やっと、この町でひそかに暮らしているらしいとの、風のうわさを頼りに来た。

 

「紅葉」

 

「・・・入って」

 

何もないワンルーム。

段ボールを積みあげたベッド。

 

秋人がチョコのお返しにホワイトデーに渡したぬいぐるみだけが、殺風景な部屋に彩りを添える。

 

 

 

「なんで?」

「?」

「なんでうちを訪ねてきたん?」

「心配だったんだ」

 

「・・・」

生徒会長で学級委員で、無口だけど面倒見の良かった秋人・・。

本当に心配しただけで訪ねて来てくれたのかもしれない。

 

「おおきに。久しぶりに会えて嬉しい」

「今どうしてるんだ?」

「うち?噂で聞いたやろけどお父ちゃんが借金作って家出して、お母ちゃんとうちは

夜逃げしてん」

「お母さんは?仕事?」

「入院中。うちがアルバイトして入院費を払ってる」

 

もともと日陰に咲く花のようだった紅葉がさらにか弱く見える。

「僕に何か手伝えることがあったら言って!」

「おおきに。そやけど・・」

「貯金も少しだけどあるし・・」

 

紅葉の愛、青春の全てだった秋人。

「うち・・」

借金取りに、夜の店を進められたこと・・

夜逃げしたけれど、最近また、見つけ出されたのか、怪しげな男たちが周辺をうろつくようになった。

 

それに母の手術代が紅葉のアルバイト分では足りない・・。

いっそ身を落とそうかと思う。

 

涙で秋人が霞む。

「紅葉?」

 

「抱いて」

「紅葉?」

 

「好きやねん」
「・・・・」

「家が貧乏で高校にも行けへんでバイトしてるうちが、生徒会長で優等生のあんたに合わへんてわかってる・・」

「そやけど・・今だけ・・今だけでいいねん」

 

 

続く

 

「好きやねん」
「・・・・」

「家が貧乏で高校にも行けへんでバイトしてるうちが、生徒会長で優等生のあんたに合わへんてわかってる・・」

「そやけど・・今だけ・・今だけでいいねん」


秋人と紅葉(名前)❤劇場❤続く(?)


「紅葉、今はやめよう?」

「秋人、うちのこと嫌いなん?」
「紅葉・・」
「やっぱり貧乏で高校も行けへんでバイトしてるうちなんか嫌やねんな?!」

「違う!」

「秋人のあほ!」

バチーン

走り出す紅葉
「紅葉!!」

必死で追い、手首をつかむ。
「離して!」
「嫌だ!」

暴れる紅葉を強引に引き寄せる

「好きだから大切にしたいんだ!」

「え?」

「好きだ」



その時
「そこまでや。
紅葉は俺のもんや」

2人の前に立ちはだかる男・・・。


続く(かも)

*某コマーシャルの影響が・・・
セルシスのポーズスタジオ11月コンテストにだしました≧(´▽`)≦



おまけ

ポーズスタジオギャグ部門に出したものです^0^;

1コマ目の前のセリフです^^;
「くぬぎ!」
「誰なんだ?」
「俺は紅葉の恋人や」
「え?」
「嘘つかんといて!ただの幼馴染やんか!」
「ぐっ、せやけどこれからなる予定なんや」

「何ゆうてんのん。うちは秋人だけや!」
「あほ!紅葉は騙されてるんや」

 



このシリーズ笑い死にしそうになりながら作ってます。



今回セリフもページ上に入れてみました。
最後まで話は出来ているので、頑張ります^0^;

どんどん話はヒートアップ!
でもハッピーエンド好きの作者なので、そこは安心して見て下さいませ☆

サブタイトルベタな劇場です*▽*