朝顔

昔、静という娘が両親と仲良く暮らしていました

優しく聡く育つ娘を温かく見守る両親

しかし静はある年、簡単な病を重くし、あっけなく亡くなってしまう

慟哭のとまらぬ両親

ふせっていた母は、ある時娘の残した朝顔の種を見つける

きれいな袋に丁寧に花の色ごとに分けられた種

静はどんなにこの花が咲くことを楽しみにしていたでしょう

母は、せめてこの花が咲かせようと庭にまく

ふせがちな妻を気にしつつ、仕事に向かう父

あ!静の朝顔が咲いている!

すると朝顔の下に、静が立っていて

お母さん、朝顔をありがとう

そういうと、静の姿はスーッと消えていました

帰ってきた夫にその話をして、ともに悲しく温かい気持ちにひたる

 

不思議に昼には枯れるはずの朝顔が、夕刻にも、ずっと咲いていたということです

お終い

サイトで書かせていただいたその後の朝顔の物語です

これ以後、昔ばなしの挿絵を描かせていただいた後、その後を描かせていただくのが慣例になっています

「静の眠る菩提寺に参った帰り、2人はお寺で保護された少女2人に会う
百合と鈴という幼い姉妹は旅の途中で両親を相次いで病で亡くしたという

まだ小さな姉が妹を守るようにけなげに抱きしめる

その顔に母は静の幼い頃の面影を見た気がする
父も同じ気持ちだった



ー姉妹を引き取って2か月


夏のある日、朝顔が1輪咲き、母は静の思い出を百合に語る
「おばちゃんも大切な家族が死んじゃったの?」

「この朝顔は静が大切にしまっていた種から咲いた朝顔から、
また種を取って、今年も美しい花を咲かせたの」

「この花からまた種が取れるの?」
「ええ、毎年夏が来るたびに静の朝顔が咲くの」

「じゃあ、静お姉ちゃんはずっと死なないね。朝顔の中に生きているのね」
ニッコリ微笑む幼い少女が愛しくて、ギュッと抱きしめる



朝顔が庭いっぱいに咲くころ

小さな鈴は言葉を話すようになり
舌足らずな声で「お父ちゃま」と甘え、父は嬉しくてたまらない様子で抱上げる

百合も今では2人をお父様、お母様と呼ぶようになり

その幼い手で朝顔の種を集める

 

キラキラ朝露が輝く庭に親子の笑い声が響く


姉妹を引き合わせてくれたのは静だと、父と母は信じている

2人には姉妹の笑い声と一緒に静の笑い声も聞こえた気がした」


その後の朝顔を描くことを快く了承して下さった福娘様、ありがとうございます!
*その後の物語は私の想像のお話です
こんな風になったらいいなという続きです

こちらは作っていただいたアニメ動画です

「朝顔」の詳しい文章はこちらです

http://hukumusume.com/douwa/pc/kaidan/08/01.htm

 

絵本紙芝居はこちらです

http://hukumusume.com/douwa/book/kaidan/index.html

 

 

良かったらのぞいてみてくださいね^^