
・・・お雪が消えた後、子供たちは雪山に何度も母を追おうとした
おの吉は2人をギュッと抱きしめる
子供たちをずっと抱きしめていたかったであろうお雪の分も
「お母ちゃんは雪から生まれ雪に帰って行ったんだよ
あの人はこの山の自然そのものなんだ」
キョトンとする子供たちに言う
「この、山をすっぽり包む雪の中にも、吹く風の中にも、山から大地を通り流れてくる水の中にもあの人はいる
わしたちはあの人の優しい腕にいつも包まれているのだよ」
「じゃあ、お母ちゃんはちゃんとあたいたちのそばにいるの?」下の子が聞く
「ああ、ちゃんと」
懐かしそうに雪を運ぶ風の音に耳をすます父
2人は父に寄り添う
やがて春が来て、日差しが温かく3人を包みこむ
お雪の優しい腕のように
子供たちは光の中に母を見た気がして手をふる
いつまでも
温かい日差しの中で
(今回もその後を気前よく書かせてくださった福娘さんに感謝です
雪女のその後は出来るだけ福娘さんの意向にそう形にしました)
作者 | : | 愛ちん |
ページ数 | : | 1 |
種類 | : | イラスト |
大ジャンル | : | 一般 |
中ジャンル | : | 恋愛,ファミリー,ヒーロー/ヒロイン |
投稿日 | : | 2012年12月04日 |
閲覧数 | : | 5103 |
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