恋の歯車はまわりだす(古い順です)

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初めてのデート

最悪な出会い

  喫茶店前

のりと「この食い逃げめ!!」

あきら「のりと、女の子だからもっと優しくつかまえて」

のりと「あきらさんは甘すぎる!

    交番につきだしてやるからな!」

みさ 「ひいいい~ん」

  ばたばた走ってくる女の子

まな 「あのっ、妹がなにかしたんですか?!」

あきら「この子のお姉さん?」

みさ 「姉ちゃ~ん、食い逃げで捕まっちまったよ~」

まな 「く・・食い逃げ・・みさちゃん・・|||」

のりと「お前が最近、このへんで食い逃げを繰り返している女子中学生だろ!

   姉も共犯じゃないだろうな!」

みさ 「姉ちゃんは関係ねえだろ! 離せよ~!」

じたばた  ばさばさ

かばんから次々落ちるタッパやコブクロに入れたおかず。

のりと「あっ!持ち帰りまで」

みさ 「見逃してくれよ~、家にはお腹をすかした弟妹が・・」

のりと「見え透いた嘘を・・」

まな 「それは本当です~、お父さんとお母さんが死んでから私たちを引き取って               くれたおじさんは仕事がなくて・・。」

のりと「・・・・・」

みさ「しくしく」

あきら「そうだったのか・・、大変だったんだね!

    お腹がすいたらいつでもただで食べに来ていいんだよ。

    弟さん、妹さんもつれて食べにおいで」

のりと「あきらさんは甘すぎる!!!」

 

ほっとココアの甘い日は

1月4日
1月4日

恋の歯車はまわりだす

カロン
遠慮がちに喫茶ドリームの扉が開かれる。
 「やあ、君は確か・・」
「真奈美です、あの・・昨日 は妹の美沙が迷惑をおかけしました!」
ぺこり
「真奈ちゃん!!」
「あのっ、これ受け取ってください!」
「真奈ちゃん、
いいんだよ。お金なんて」
「でも・・」
「それより、外寒かったでしょ?」
かちゃかちゃ
「はい。智人はコーヒーを入れるのが得意だけど、俺はココアの方が飲むのも入れるのも好きなんだ」
「あったかい」
(まるで明さんみたい)
「弟さんたちは? いつでもみんなで食べに来ていいんだよ」
「でも、そんな迷惑・・」
(嬉しいけど、でも・・)しょんぼりうつむく真奈に「もしよかったらここでバイトしない? 美沙ちゃんも」
「えっ、でも」
「お皿洗いとか、掃除と  か・・休みの日に少し手伝ってくれるだけでいいんだよ。そのかわり遠慮せず、みんなで食べにおいで。
 もちろんちゃんとお給料も出すよ」
照れたように笑う明。
ぽろぽろ
真奈の大きな瞳から涙があふれ出す。
「まっ、真奈ちゃん」
おろおろ
ハンカチを探して無駄と知るや、その大きなエプロンで拭いてくれる。
「ありがとう、明さん」
「いっ、いや、あっココア冷めたね。入れなおして・・」
「あっ、これでいいです!私、猫舌だし!」
こくり 「甘い」
ココアの甘さと温かさが、 明の温かさが、真奈の心にジンワリ広がって、幸せでいっぱいになる。

アルバイト初日
真新しい制服を着る。
「ちょっと派手かな?オーナーの趣味で店を開店させるとき、1枚だけつくったんだ」
「ううん、とってもかわいいです。動きやすいし」
本当は少し気恥ずかしい。
ピンクと白のレースがひらひら舞っている。
こんなかわいい服を着るのは初めてだ。
(美沙ちゃんにも後で着せてあげよう)
乱暴な男の子みたいな妹が意外とかわいい服にあこがれていることを真奈はしっている。
(それにアルバイトのお金をもらったらみんなに新しい服だって買ってあげられる!)
真奈がジンワリ幸せにひたっていると
「姉ちゃん!!、こいつら連れてきたぜ」
どたばた
「めし、食いに来たぜ。明~、騒がしくなるけどよろしくな」
「騒がしいのはお前1人だ。」
「何だよ!」
さっそく言い合いを始める智人と美沙をよそに、下の妹弟たちは、おいしそうな匂いのするキッチンへ

 「へえ、真奈ちゃんに似てかわいいね」
腰をかがめて「名前教えてくれる?」
普段は大人に対して警戒心の激しい妹たちが、明のだす優しいトーンと甘いにおいのせいか、はきはき答えだす。
「3女の舞美です。12歳です」
「俺、美空也、11歳!」
「あの・・あの・・絵美・・、8歳・です」
「美衣ちゃんです!6さあい!」
ぐうう~、1番小さい美衣のお腹がせいだいに鳴る。「はは、さあいっぱいお食べ、いくらでもおかわりしていいんだよ」
「明さん、お姉ちゃんの言ってたとおり、優しい」
「美衣ちゃん、明さん好き」
「俺も!お父さんみたいだ」
食卓よりも、明に群がり、甘えだすみんな。
真奈の胸がまた幸せで満たされる。
 

どったーんばったーん!
「またか、お前は!」
「わ~ん、ごめん」
騒がしい店をよそに、キッチンでは真奈が、うっとりと料理をする明をながめている。
「真奈ちゃん?」
「あっ!ごめんなさい!料理をする明さんってかっこいいなと思って」
「えっ!かっこいい??」
「うん。かっこいい」
にっこり。
あたふたする明に
「お父さんみたい」
「・・・・」
がっくり。
「明さん、抱きついてもいい?」
「ええっ」
抱き付き!
「あわわ、真奈ちゃん!!」
「明さんって大きくてあったかい」
「真奈ちゃん・・」
「明さん、ケーキのほうは・・、わっ、ごめん!!」
「ち、違う誤解だ!お父さん扱いされてるだけだ!」
「明!姉ちゃんをよろしくな」
「ええっ」
「姉ちゃんこんな風でよ~、無邪気すぎてこえ~んだよな。 そのうちだめんずにだまされそうでよ~。
そのてん、明ならおじさんだけど心配ない」にっかり。
 がっくり。
「お前!!明さんはまだ26だ!」
 

「明さん!」
あれからぺたぺた甘える癖のついた真奈。
(困ったな、いや嬉しいんだけど、いやっ、困る)
カロン
「真奈~!!お腹すいたよ~!ひ~ん!」
いきなり真奈に抱き付いてくる男。
「なっ」
「おじさん!」
「おじさん!この人が?」
(たしか美沙君が、働きもせず呑んだくれて引きこもってるしょーがないやつって・・)
「おじさん、珍しいのね。
家から出るなんて」
「美沙がひどいんだ!うっとおしいから、たまには、バイトでもして来いって、追い出されたんだ~!!」
ぎゅうぎゅう「俺には真奈だけがたよりだ~」
いらいら
(何で俺はこんなにいらつくんだ?)

真奈に食べ物をもらいやっと帰っていくおじ。
「困った人だね」
「でもいい人よ」
(だめんずにだまされそうでよ~)
美沙の声が胸に木霊する。
「お父さんとお母さんが死んじゃってから、ばらばらに引き取られて、あちこちにたらい回しにされてたのを、家だけは広いからってまとめてひきとってくれたの。お父さんの元、後輩っていうだけの知り合いなのに」
「じゃあ、血のつながりはないのっ??」
明の胸がざわざわ騒ぎ出す。
「いい人なの。暴力もふるわないし、児童手当も取ったりしないし」
「真奈ちゃん・・」
(でも、どうしたんだろ?今までおじさんに甘えられても嫌じゃなかったのに。明さんに抱き付くときとぜんぜん違った」
2人の恋がココアのように甘く溢れ出していく。

 

 

 

12月30日
12月30日

 ある日の喫茶ドリーム
    
ぞろぞろ
のりと「・・弟と妹
人いるんだ」
みさ 「えっ?4人しかいないぜ、俺に似てかわいいだろ~」
のりと「お前に似てなくてかわいい。女のくせに俺とか言うな」
みさ 「なあなあ、俺と姉ちゃんバイトで雇ってくれるって本当?」
のりと「お前と違って、姉はけなげだな。妹に、食い逃げみたいなこと(強く)させたくないだとよ」
      むしゃむしゃ
みさ 「なあここ置いてあるのあきらが試食用て言ってたよな。みんなー食おうぜ」
のりと「あきらさんを呼び捨てにするな! ・・妹たちにはあきらさんがこれから作るって言って        た・・」
みさ 「むしゃむしゃ、あきらって優しいな。あ~、アンコおいし~幸せ~」

のりと「食いすぎだ」

  バイト初日
ガっターンバッターン!
のりと「申し訳ありません!お客様!ここはいいからコーヒーはこべ!」
みさ 「はいっ!」
がらがらばしゃん
のりと「熱いっ!」
みさ 「ぎゃ~!!ごめん!!すぐふく!」
のりと「それ、ぞうきん・・それもトイレ用・・」
みさ(やばい、ごまかそう)「さっ!こぼしたとこモップかけて~。」
    ばたんがたんがらがら
のりと「もっとそっとやれ!!」
みさ 「そんなにカリカリ怒ってばかりいて疲れねえ?」
のりと「誰のせいだと思ってる!!くそっ、ちっっっとも目が離せない!」
 
  こうして始まっていく2人

1月14日
1月14日

恋の歯車はまわりだす2

走り出した恋

びっくりした。
穂村の店に手伝いに来ていた俺は、客が引けた後も、何となく戻りにくくてグズグズしていた。
そしたら智人がいきなり「帰ってこい」って、のりこんでくるんだもん。
「美沙ちゃん、お礼におごるから、また家族で食べにおいで」
「うん」
「!」
いきなり智人が手をにぎって引っ張った。
「わわっ。」
「店をそんなに空けられない、走るぞ!」
  男に手を握られるなんて初めてだ。
見上げると、ほんのり赤いほっぺた。
(俺、こいつのこと好きになっちまったみたいだ)
胸がせつないほどあつくなってくる。
せつないのに幸せで、ぎゅっと握られた手が熱い。

美沙の恋が急加速で走り出す。

 夕暮れ
美沙はずい分、喫茶店のアルバイトにもなれてきた。
前ほどは、智人に怒鳴られることもない。
今日はめずらしく、明は
休み。
代わりに、モデル志望で、いつもは早朝のバイトの詩衣香という女の子が来ている。
厨房は智人が入っている。
(料理もできるんか、何でもできるんだな)
でも、なんとなく、美沙は
おもしろくない。
智人は美沙にはいじわるなのに、詩衣香にはデレデレしている。
それに彼女は、美沙のあこがれのとおりの、女の子らしいかわいい服を着ている。
(おれ、かわいい服なんて着たことねえ。神様は不公平だ)
詩衣香には、優しく笑いかける智人。
(おれには笑ったことねえのに)
「デレデレしてすけべだ。」
「なっ!デレデレなんてしてないぞ!」
「うそだ!詩衣香ばっかりジロジロ見てる。す・け・べ!」
「しいっ!ジロジロ見てない!俺はただきれいな髪だと
思って・・」
慌てて言い訳をする智人。
「・・・・」
栗色の髪がふわふわと腰まで長い。

 

おれも髪の毛のばそっかな?)
(そしたら、智人、おれにも笑うんかな)
自分の黒い髪の毛をひっぱる。
詩衣香ばかり見る智人。
(つまんねえ、姉ちゃん早くこないかなあ)
智人へ芽ばえ始めた想いを気づかず、じりじりする
美沙。
 

カロン!
突然、慌てたように、ドアが開く。
(うわっ、クマみてえ)
ドアから入りきれないほど、大きな、でも人のよさそうな男の人が立っている。
「穂村さん、どうしたんですか?」
「ごめん、智人君。もしよかったら、僕の店、手伝いにきてくれないかな?急に、打ち上げだって、お客さんがいっぱい来たのに、バイトのこが、
休むって電話があって」
「大変だね。 行ってあげたいけど、今日は明さんが休みでいないから・・。 う~ん、でもすいているから少しなら・・」

「おれいってやってもいいぜ。もうすぐ姉ちゃんだって来るし」
ふいに美沙が言う。
「なっ」
「君が?えっと・・」
「おれ赤木美沙。
このあいだからバイトしてる」
「お前なっ、かえって迷惑をかけるから・・」
智人が慌てて止めようとするが、
「いやっ、助かるよ! 僕は2軒先のちっさな中華の店を
している、穂村といいます。
よろしく」
はにかんだ笑顔。
 

(うわ~クマみてえ! 
クマ~)
美沙はクマのぬいぐるみが大好きだ。
「美沙!」
止める、智人に知らんぷりをする。
(つまんねえもん。 詩衣香にデレデレするあんた見てんの)

「穂村、おいしそうな匂いするな」
「はは、1日中、調理してるから」
「くんくん、腹のへる匂いだ」
「お客さんが引いたら食事出すよ」
「うおっ!やったあ!」
穂村の腕に手をからめる。
「わっ、」
女の子に甘えられるのに慣れていないのか、真っ赤になる穂村。

むかっ!
2人を見る智人の目が険しい。
「何だ? 初めて会う男にベタベタして!」
「穂村さん、優しいから。女の子に案外もてるタイプかもねえ」
のんびり言う詩衣香。
「!!!」
急激にイライラが胸をかけのぼる。

 美沙の居なくなった店はみょうに静かだ。
イライラ
コーヒーを入れていても、集中出来ず、ドアの方ばかり見つめる智人。
カロン 
「!遅いぞ!」
「ご、ごめんなさい」
入ってきたのは、姉の真奈美。
「いっいや、まだ時間前だ・・。」
ホッとしたように
「あの、美沙は・・」
「美沙ちゃんは、穂村さんの所からまだ戻らないのよねえ。」
いきなり出ていく智人。
「智人さん?」
「江本さん?」
「迎えに行ってくる」
ずかずか! カロン!!
乱暴にしまるドアを呆然と見守る2人・・・・・・。

                  続く

 

1月30日
1月30日

 

 

  乙女の恋語り

「姉ちゃん、俺、智人と結婚する決心をしたんだ」

「えっ! 江本さんと?まだ知り合ったばっかりなのに」

「将来! 何かさー、冷たいと思ったら優しいとこもあるし、いじわるなんだけどさー、たまに優しいとこがいいんだよなー」

「私は江本さんって、何だか怖いけど・・」

「姉ちゃんは明ラブだもんなあ」

「・・」

明さんのことは最初はお父さんみたいって思ってたのに、この間、明さんがめずらしく休みで、顔が見れないって思った時すごく寂しかった。

閉店前にお店に顔を出してくれた時、初めて私服姿を見た時、優しく頭をなぜられた時、ドキドキして涙が出そうになった。

「俺さ、コーヒーのことを、うんちくする時のニコニコしてるあいつをの見てたら、守ってやりたいって思うんだ。 俺、決心した!これからは女らしくなる!」

まっすぐな妹がまぶしい。

 

「どっちでもいいからさ、早く結婚してこのドツボ貧乏から、救い出してほしいよ。まったく」

ぼやく三女の 舞美だった。

2/8
2/8

               大好き

 

「なあなあ、智人」

「?」

日曜日。

喫茶ドリームはお昼時の忙しい時間が過ぎ、明と真奈美が外出している。

「俺、かわいくなっただろ?」

「あ?」

「もお!髪の毛見ろよ!」

「ああ、熊の耳みたいなのやめたのか」

「・・・、熊、はともかく、今のは女っぽいだろ!」

「うーん」じろじろ

「俺、女らしくなるんだ!」

「・・、まず言葉づかいをなおせ」

「言葉づかいを直したら結婚してくれる?」

「・・・・何だって?」

「俺、智人のお嫁さんになるって決めたんだ♡」

抱きつく美沙。

「うわっ!」

ズベッ!

 

カロン

「ただいま」

床で美沙に抱きつかれ「やめろっ!ばか」

「大好き!」ぎゅ。

「大好きって・・お前・・」真っ赤になりながら何とか引き離そうともがく。

 

「そうか・・、2人は付き合ってたのか」

「違います!」

 

 

「そうそう、穂村さんがまた食べにおいでって言ってたよ」

「新メニューが出来たからって。美沙ちゃんよく行ってるの?」

「へへ、あいつたまに手伝ってくれたら、ただでいいって言うからさ。うんまいんだ♡」

「お前!いつの間に通ってたんだ!」ムカッとする智人。

 

「姉ちゃんも一緒にごちそうになりに行こ?智人も行こうぜ、な?」

   無邪気過ぎる美沙に頭を抱える智人だった。

 

 

 

 

2月10日
2月10日

くまさんみたい

 

今日は4女の絵美の 9歳の誕生日。

真奈美は体が弱くおとなしい絵美を1番に心配していた。

両親が相次いで死んでしまった後、ばらばらに親戚に引き取られた時、それぞれ寂しくてつらい思いをしたけれど、絵美の養父母は特にいじわるだった。

やっと一緒に暮らし出した時は言葉も失っていた。

だから絵美の誕生日は特別楽しいものにしたいというのがみんなの願いだった。

 

ちょうど穂村さんにみんなで食べにおいでと誘われていたので穂村さんのお店で祝うことに。

明さんと江本さんがケーキも作ってくれた。

 

・・普段の服は親戚から分けてもらったものでボロなので、いつもはアルバイトは制服で通っていた。

でもいつまでも見栄を張っていても仕方ないので美沙ちゃんも私も思い切って普段着で来た。

明さんはちょっとびっくりしたみたいだけど、優しい人だから見ないふりをしてくれた。

江本さんの方は女の子の服なんか気にもしていないみたい。

 

 

「やあいらっしゃい!」

ぞろぞろ入っていった私たちを温かい笑顔がむかえてくれた。

「どの子が絵美ちゃん?」

みんなの視線が入口へ向かう。

はにかんで隠れていた絵美を「君が絵美ちゃんか。おめでとう!」

軽々と抱き上げる。

少しびっくりした顔の絵美が次の瞬間、花のように笑った。

「びっくりだ!絵美が笑ったの久しぶり!」と、美沙ちゃんが言う。

「うん!」

嬉しくて涙が出てくる。

「穂村ってくまさんみたいだもんなあ♡」

「うん、くまさんみたい♡」

ほわんほわん。

ポーッと、くまさんみたいな穂村を見つめる2人は、後ろでムウッとしている明と智人に少しも気づかなかった。

 

続く

 

サイトのニュース欄に載せた裏エピソードです

6の「くまさんみたい」では、いきなり真奈が髪型を変えてて、7「優しいプレゼント」では、いつの間にか、明が髪を切っているのだけど、細かいエピソードが、600文字の壁で載せられないのです。(;;)
真奈は美沙に刺激されて、明に少しでも大人に見られたくて、明は真奈に若く見られたくて髪型を変えたのです。

そのうちストーリーを補足して小説にまとめたいとは思っているのですが。
読みたいって人いるのかなあ;。

描きたいことが多すぎて最近1枚のイラストに詰め込み過ぎで反省です。
1コマ分を1枚のイラストにした方が、いいとは思うのですが・・。
でもそうするとストーリーがサクサク進まないしなあ。

せめて1枚の絵に3コマぐらいまでに次の絵からはしたいと思っています。/(・・;)\

赤ずきんも恋の歯車もくり男も新キャラを出したいけれど、なかなかストーリーが進まなくてトホホなのです。;
後、バレンタインネタを描きたかったのだけど、時間がなくて挫折しました~(☆O☆)。
そのうち時期外れで出すかも、です~。

ぬくぬくな2人

2月14日(月)
2月14日(月)

優しいプレゼント

 

「(すごい、つぎはぎだなあ。)あの・・、もし良かったら、誕生日のプレゼントってことで服を1枚プレゼントしてもいいかな?」

「えっ!いいなあ絵美!俺も新しい服欲しい!」

「美沙ちゃん;、私たちのはもうすぐお給料が入るから・・」

「いいよ、みんなの分も。誕生日の前渡しってことで」

あまりにボロボロの服を着る姉妹を気の毒に思った穂村は言う。

「やった~!俺さ1度渋谷とかおしゃれな店の服欲しかったんだ~」

「知り合ったばかりの男に服を買わせる気か!」ムッとする智人だけど、(本当にボロボロだな;)

今頃、美沙の服に気づく。

「良かったら、みんなで買いに行こうか」 ニッコリ穂村。

 

 

「絵美ちゃんのはお願いします。 真奈ちゃんや他の子のは、俺が買います」

今まで黙っていた明が言う。

「明さん?人にただで物をもらうなん出来ません。穂村さんも。

それに、これ以上明さんに迷惑をかけたくないの・・」

うつむく真奈美に「俺が買いたいんだ。あ・・、あの、誕生日の前渡しってことで。

「でも。」

「俺に買わせて。 真奈ちゃんのこと大切だから・・。」

「えっ」

見つめあい真っ赤になる2人。

 

「やるねえ真奈姉。ふふ・・、新しい服♡。 それに2人がくっついたら魔の貧乏生活からやっと抜け出せる♡。」舞美。

「真奈姉ちゃん・・」美空也。

 

 

「じゃあ、絵美ちゃん、次の休みに行こうか」ニッコリ。

「俺のは結局誰が買ってくれるんだ?」

「お前・・」あきれ顔の智人。

「美沙ちゃんのも僕が買おうか?、3人で行けばいい」穂村

むっとして「美沙のは・・」立ち上がりかけるけど

「穂村さん、俺が出します。智人、美沙ちゃんと渋谷で買っておいで。

」明。

「えっ」

「わーい!デートだな。デート♡」

「なんで俺が・・。」

「智人と初デート!」はしゃぐ美沙。

           続く

ファーストドレスアップ

「チェ~、何でみんな、こっちに付いてくんだよお~」

渋谷に来るのは両親の生きていた子供の頃以来だ。

自分たちの住む少しさびれた町からすると100倍も華やいでいて胸が浮足立ってくる。

でも少し不満。

せっかく智人と2人っきりって思ってたのに~!

「真奈姉と明兄ちゃん、2人っきりにしてあげたかったのよ!背中おしてあげないと2人とも草食系だからくっつかないしね」と、生意気な妹、舞美が言う。

「う~」

「大丈夫、ちゃーんとみんなではぐれてあげるから」

「本当か?」

「でも穂村さんの方が簡単に恋人になれそうなのにさあ。いいお兄さん・・いや、旦那さんになりそうだし」

「ば~か!俺は智人だけなの!」

 

「ごめん、こんな人込み久しぶりで酔ったみたい」ふらふらしだした穂村を介抱しながら、しっしっと舞美が手をふってくれた。

 

「あれっ、みんなは?」すたすた歩いていた智人がふりかえる。

「いいからいいから」

「くっつくな!」

なーんていいながら真っ赤になってるところがかわいいんだよな。

 

「遅いな・・、試着するって入ってから」

(ギャル服なんか買おうとしたらとっちめないと・・)

「お待たせ!どうだ?」

 

「・・・・・。」出てきた少女が美沙だとすぐに気づけずぼんやり見つめる智人だった。

番外編・イタリアンオーナーの襲撃

ある日の喫茶ドリーム
「オーナー・・、離してください;」

「明、相変わらず可愛いな。メシの腕も上がった」

手をなぜなぜ。

「オーナー困ります;」

「エミリアーノだ。」

「う・・エ・・エミ・・」

「そろそろこんな店しめて、俺についてこないか?嫁にしてやるぜ」

「嫁・・。こんな店って・・。あなたの店の1つでしょ;」

ぐいぐい顔を近づけられてもがく。

その時、休憩から戻ってきた智人が慌てて水を持ってきた。

「お待たせ・・あっ!何をしてる?明さんを離せ!」

「明と俺は古くからの愛人なの。邪魔をするな坊や」

「えっ!」

「違う! オーナー・・」

「昔結婚してくれるって約束したじゃないか」

「中学の頃でしょ!若気のいたりです!」

「中学生のくせに俺を手玉にとるなんざ小悪魔だな、あげくのはてこんな店まで建てさせて」

「人聞きの悪い!賃貸料払ってるでしょ」

「とにかく手を離せホモ!」ぐいっと腕をひっぱる智人。

「ホモじゃねえ、バイだ、人聞き悪いこと言うな、坊や」

「一緒だ!変態!離せ!」

両方からぐいぐい引っ張られる明。

(困ったイタリアンだ~)    心の中で叫ぶ明だった。

 

 


 

さっきまでの幸せ

 

「新しい服!新しい服!♡」

お父さんたちが死んでから初めて持つ、かわいい俺だけの服!

俺は嬉しくて、このまま着て帰りたくて、店員さんに制服の方を紙袋に入れてもらった。

「おい」「?」

智人が掛けてあるコートの1枚を取って意外なことを言った。

「お前、いつもコートを着てなくて寒そうだ。 俺が払ってやるから買え」

「ええっ!」

ケチそうなこいつが、俺にコートを?

「明さんにばかり無理させられないからな」お金を渡してそっぽを向く。

首筋が赤い。

じわわん。

幸せで胸がいっぱいになる。

コートが見切り品で500円なのには目をつぶろう。

 

「なあなあ、甘いもん食べて帰ろうぜ」

「ああ、コーヒーでも・・」 

 

俺の幸せな時間は突然断ち切られた。

 

「詩衣香さん!」

智人があこがれている詩衣香が、がらの悪そうな男と並んで、人ごみの向こうに消えようとしていた。

「お前、1人で帰れるな?」

「えっ?」

俺の返事も聞かず、2人の後を追いかけていく。

 ・・・あっという間に1人ぼっちになった。

 

さっきまであんなに温かくて幸せだったのに。

「俺、渋谷から1人で帰れないもん」

寂しくて悲しくて涙が次から次へと流れて止められなかった。

心の大混乱

 

智人が詩衣香を追って行ってしまってから、俺は人に聞きながらとぼとぼと、なんとか駅まで戻ってきた。

 

そこでショッキングな事実が!

「俺、お金持ってない!」

心臓がギューッツと冷たくなって、涙がぶわっとあふれだす。

あんなに来たかった渋谷なのに、今は自分の住む小さな町が懐かしくてたまらない。

 

その時「美沙ちゃん!」

懐かしい声!

「穂村!」

人ごみをかき分けて、大きなくまみたいな穂村が走ってくる。

 

温かい手が俺の冷たくなった手を包み込んだ。

「ごめん、俺がフラフラしてたから美沙ちゃんたちをはぐれさせてしまって! 」

「あいつらは?」

「はは・・、ベンチで休んでてくれって。 みんなでまだ服を選んでるんじゃないかな」

 

 

とほほとした顔の穂村がおかしいのと、安心感で笑いがあふれる。

 

 

「そのコート智人さんが選んだの?」と、舞美が聞く。

「うん」

俺はなんだか穂村の温かさから離れたくなくて絵美と一緒に、腕にしがみついて歩いていた。

(うかつだなあ智人さん。穂村さんとビンゴのおそろいの色なのに)

「美沙姉ちゃん、いっそ穂村さんと結婚したら? お似合いだ」

「えっ!」真っ赤になる穂村。

「み・・美空也!何言ってんだ!」

俺もなんだかほおが熱い。

 

「わーい!明お兄ちゃんと穂村お兄ちゃん!」 美衣が嬉しそうにばんざいをする。

 

「絵美も穂村さんがお兄ちゃんだったらいい」

絵美までニッコリ。

「そ・・そんな・・、俺も美沙ちゃんが奥さんならうれしいけど・」

真っ赤になった穂村が上ずった声でプロポーズのようなことをつぶやいている。

「~~~~~」俺、智人を好きなのに、穂村のこともドキドキしてきて、胸がぐるぐる回りだした。

 

(俺って浮気な女だったのかー!!!)心の中で叫ぶ美沙だった。   続く

かわいくて 

「はあ」

「もう、元気だしなよ、美沙姉」

穂村が自分のお店に戻って、手のぬくもりが消えると、寂しさがどっとせまってきた。

「明さん、常連のお客さんのために夕方からお店明けるから、手伝うんでしょ?」

「ん~」

カロン

「わっ」「きゃあ」

さっと離れる2人。

「ごめん!」

思わず戸をしめる。 って、店でなにしてんだ~!

カロン「おかえりっ、入って」

おろおろ開けてくれる明。

「な・・何にもしてないよ!抱きしめあってただけで」

「・・・美衣もいるから・・ロコツなたたみかけいらない」舞美

「違う!服に感動して私が抱き付いて、明さんが抱きしめ返してくれただけで」

あうあう言い訳する姉が新しい服のせいかひどくかわいく見える。

 

「仕方ない奴だな、怒っておくよ。 女の子をほっておくなんて。」

「怒らねえでくれよ。 あいつコートも買ってくれたのに・・」

言葉とはうらはらにまた涙が浮かんでくる。

「でも大丈夫かなあ。やくざっぽい男だったんだろ?そいつ」

ふいに美空也が言う。

「えっ」

「智人さんぼこぼこにされたりして」

「!」血の気が引く。

「俺、もう1回渋谷に行く!」早く助けないと智人が殺される!

「美沙ちゃん!」

カロン

「明さん!美沙、帰ってきた? 俺、今思い出したけど、あいつにお金渡してなかった!」

「智人!」

胸に飛び込んでギュッと抱く。

「殺されなくてよかった!」

「えっ?おい、美沙!」

 

わんわん泣く美沙。

 

真っ赤になっておろおろしてた智人だけど、心配してくれていたことが分かりそっと美沙の背中をなぜる。

「ごめん」

胸で泣く美沙がかわいいという想いが、急激に胸に湧いてきて慌てる智人だった。

恋の歯車はまわりだす12・守りたい 

「ごめん、置いてきぼりにして」

「智人あのやくざに何もされなかった?」

「;あの人、詩衣香さんのモデル事務所の社長だった。 話してみたら丁寧で悪い人じゃなかった」

「そっか・・」(彼氏じゃなかったのか。智人、詩衣香のこと好きなんだよな・・)うなだれる。

「ごめん。俺が勝手にやくざにからまれてると思って。もう泣くなよ」

ぶきっちょな手でなぜなぜ。

とたんに気持ちが浮上してほわんほわんしてくる。

 

智人が着替えに奥に入った途端、ふいに美衣が「もう服ボロじゃないから、いじめられないからいいね♡」

「いじめ!?」驚く 真奈。

慌てて舞美が止める。「美衣! お姉ちゃんたちには内緒って言ったのに!」

 

「いじめって・・、美衣ちゃんいじめられてたの?どうしていってくれないの?」

「何で俺に言わないんだ!そんなやつひどいめに合わせてやるのに」

怒る美沙に、「しかたないよ。ボロの服着てたらめだつもん。 姉ちゃんたちみたいに制服じゃないからさ」と、美空也。

「私は去年から中学で制服になったけど、それまでは意地悪する子もいたよ」

「舞美・・。どうして言ってくれなかったの?」

「真奈姉にこれ以上心配掛けたくなかったし・・。 美沙姉は暴走しそうだったし。」

「大丈夫だよ。美空也兄ちゃんが絵美姉ちゃんも私もかばってくれたもん」

「俺が2人を守ってるからさ。 姉ちゃんたちはバイトしてんだもん。 俺たちのことは心配しなくていいぜ」

 

3人が穂村さんの店にいる絵美を迎えに行って、帰った後、真奈は涙を止められなくなった。

「ど・・、どうしたの?」

厨房にいて何も知らなかった明がとんでくる。

「私なさけない・・。 美衣達を守っているつもりだったのに、何も気が付かなくて・・」

涙がポロポロ。

 

一方真奈の涙に、美沙はショックを受ける。

 

明と同じく、厨房から出てきた智人がギョッとする。

 

「俺、姉ちゃんに迷惑かけるばっかりでなんにもできねえ」

涙がポロポロ。

「真奈姉を守りたいんに」

「な・・泣くなよ。な?」おろおろ

 

「真奈ちゃん」おろおろ

 

姉妹に振り回される明と智人だった。

 

      続く

 

 

恋の歯車はまわりだす13

泣かないで

「美沙ねえちゃーん! 早くきなよ」

2つ下の妹舞美が呼ぶ。

 

真奈姉ちゃんは、詩衣香がクローゼットとかいうもんから次から次へ出す服にホケッと見惚れている。

 

今日俺たち、真奈姉と俺、舞美は同じ喫茶店で働く詩衣香の家に来ていた。

 

「14ぐらいの時に急に背がのびて服を全部買い替えたの。 そのころの服、良かったら真奈ちゃんたちもらってくれない? 2~3回しか着てないのもあるの。」

と、言われたからだ。

 

詩衣香は真奈姉より2歳上の19歳だけど身長は178センチもある。

俺も真奈姉も舞美も150そこらのどんぐりの背比べ;

死んじゃったお父ちゃんとお母ちゃんもチビだった。

 

詩衣香の中学の時の服がぴったりだとはなさけないけど、金持ちのお嬢さんの詩衣香の服は全部むっちゃかわいくて俺の心をくすぐる。 

 

 

でも俺は素直になれず突っ立っていた。

詩衣香は俺の智人の憧れの女だ。

気に入らねえ。

 

「美沙ちゃんこのあいだはごめんね」

「なんだ?」

「明さんから聞いたの。 私のせいで智人さんとのデートが台無しになったって」

 

「べ、別にデートじゃねえもん。 穂村もいたし」

「私もね」舞美。

 

「私も好きな人がいるのよ」

「えっ、智人か!」

「違う。」

「もしかして明さん?」真奈姉がサァッと青くなる。

「違う違う!他の人!片思いだけど」

 

「どんなやつだ?」

急に詩衣香に親近感がわいてきてずずいとももを寄せる。

「内緒^^さ、着てみて。私の小さくなったの全部あげる」

 

 

この間明に買ってもらった服の他に30枚も新しい服を手に入れた俺たちははしゃいでいた。

 

 

このかわいい服が明と真奈、智人と美沙の間に波をたてることになるとは、その時美沙たちは思ってもいなかった。

恋の歯車はまわりだす15・独占欲

 

「なあなあ、かわいいだろ~? 詩衣香にもらったんだ」

「詩衣香さんと呼べ! お前今日は休みだろ?」

「智人に見せたかったんだよー、なあ、かわいいか?」

「じゃまだ」

「感想ぐらい言えよー」

じろっ、「!お前」

「何?」期待に胸が膨らむ。

「胸が出てるじゃないか!」サッと頬がそまる。

「え?」胸元を見るが「出てないぞ、びっくりするじゃねーか!」

ちらっと見てまた目をそらし「出てる」

「・・・」少し谷間がのぞく程度。

「智人のすけべ」

「す・・すけべ?!お前がすけべだろ!そんな胸だして!」

「これはこういう服なんだ!」ギャアギャア喧嘩。

 

「真奈ちゃん?」

外を掃きに行った真奈が戻ってこないので明が探すと・・

「かわいいなあ」「君、ここのアルバイト?」

若い男に囲まれている真奈。

「真奈ちゃん!」

ホッとして「ごめんなさい」明に走り寄る。

 

「また食べに行くねー」「今度メール教えて!」

 

詩衣香にその方が似合うと髪にカールをあててもらったけれど、今日はやたら男の人に声をかけられる。

何だか疲れてしまった。

 

「真奈ちゃん」

「はい?」

「髪、三つ編みの方がいいよ。似合ってた。

疲れているようだから今日はもうあがっていいよ。美沙ちゃんと帰ればいい」

 

 

「明さん?」

「あんないい方しなくてもいいよな。 独占欲であんなこというなんて最低だ。

真奈ちゃんにあんな顔させて」

しょんぼり落ち込む明。

 

(美沙の姉のどこがいいんだか。普通のおとなしい子なのに。

まだ美沙の方がかわいい・・)そこまで考えてハッとする。

(かわいくないぞ!あんなガサツなやつ!)ぶんぶん。

 

調理場から出た智人はサッと顔色が変わる。

 

 

「かわいいか?」「かわいい!かわいい!」

穂村に胸を突き出して見せているではないか。

 

「すっごくかわいいよ。似合ってる」

素直にほめてくれる穂村にニコニコ。

「良かったらご飯食べにおいで、真奈ちゃんも一緒に」

「行くー!」

「じゃあ店で待ってるね」ニコニコ帰っていく。

 

「美沙!」智人の怒りをかみ殺したかのような声に、美沙は目を見開いた。

 

 

続く

恋の歯車はまわりだす16・君のいない喫茶店

 

穂村を見送ってルンルンと振り返った俺は智人の怒りの顔に驚いた。

 

「穂村さんをたらしこむつもりでそんな胸丸出しの服なんか着たのか?」

「うなっ?」

「お前、俺を好きとか言って、うまいもんを奢ってもらえたら誰でもいいんじゃないか?」

「ムカ~!俺をあばずれみたいに言うな!だいたい胸なんかチラッとしか見えてないっ!」

「チラッとでも見えてたら丸見えと一緒だ!(?)何だ、かわいいなんてお世辞言われてニヤニヤして!」

「かわいいって言われたら嬉しいもん! 何だよ、智人はかわいいって言ってくれなかったくせに」

「そんなスケベな服かわいくない!足だって短すぎだ!」

「付きあってもくれないくせに旦那みたいなこと言うな!」

「誰でもいいんだろ。そんな服を着てまで男が欲しかったら恋人募集のプラカードでも付けて街角に立っていればいい」

「智人!」

今までオロオロ見守っていた明が口をはさむ。

 

「~~~~俺は智人に見せたかったのに」

バチコーン!!!

「いつっ!」

「真奈姉ちゃん帰ろうぜ!こんな奴の傍、1分もいたくない!」

 

「帰れ帰れ!暴力女!」べ~。

「智人!真奈ちゃん!」

 

美沙に引きずられるように帰っていく真奈の髪はしっかり三つ編みに戻っていた。

 

 

次の日。

(昨日は少し(?)言い過ぎた・・。ちょ・・ちょっとぐらい謝ってやったほうがいいかも・・)

 

「もしもし・・真奈ちゃん?えっ2人そろって風邪でしばらく休む?

・・・わかった。お大事に・・」

「風邪?」

「ああ・・2人ともひどい咳をしてた」

 

がさつな美沙がいたらいつもイライラするのに、いないといないでイライラする。

店の中がひどく空虚だ。

 

明もコック帽をもて遊んでため息ばかりついている。

 

智人もこの日何度目かのため息をつくのだった。

 

 

 

 

      続く

 

大切な君に会いに

 

夕方、早めに店を閉めた明と智人は、もう2日も店を休んでいる真奈と美沙の見舞いに向かった。

 

「ぶつぶつ、あいつ喧嘩したからさぼっているだけじゃないか?」

「美沙ちゃんに謝るんだよ?女の子にひどいことを言ったんだから」

 

「・・・;」

「実はね、真奈ちゃん姉妹に店の2階で住まないか聞こうと思っているんだ」

「えっ?明さんと住むってこと?!」

 

「ああ」「反対だ。明さんがそこまで自分を犠牲にする理由がない!」

 

「守りたいんだ・・」

「明さん;美沙の姉をそこまで?」

 

「いや!真奈ちゃんがいやだって言ったら仕方がないんだけど・・ほら、叔父さんの家って言っても他人みたいだし、それなら店の上の方が気楽かなって」

「俺は反対だけど・・」

 

地図のとおりに歩いてきた2人ははたっと止まる。

「明さん、道間違えた?」

廃墟にしか見えないビルが立ちふさがる。

 

「いや・・ここみたいだ・・、ほら表札 」

「月野・・あっ、となりに地花(ちはな)って書いてあるな」

 

ゆっくり見上げる2人。

「廃墟にしか見えないが・・」

「人魂飛んでるし・・」

 

恐る恐るチャイムらしきものを押す。

 

「は~い」

「ホッ、舞美ちゃんの声だ」

 

 

 

「えっ、智人が見舞いに来たのか?」

「き・・着替えなきゃ」

 

「いいんじゃない?2人ドキンとするかもよ^^」

 

玄関に姉達を押し出す。

「早く行ってあげなよ。1番ボロじゃない部屋チャチャッと片してくるね!」

 

「明さん・・」

「智人」

照れくさそうに2人の前に・・。

詩衣香に貰ったおねぐり姿。

 

「ま・・真奈ちゃん」

「美沙」

舞美のもくろみどおり、胸がドキッと波打つ2人。

 

その時「誰か来てるのか~」

ダメダメな叔父さんの声がした。

 

 

 

続く

 

 

 

 

憎めないダメ叔父さん・・そして突然の告白?

 

バタン!乱暴に扉が開かれる。

「真奈!美沙!」

突然2人を抱きしめる男。

 

ムッとする明と智人。

 

「おっちゃん、戸はそっと開けないとはずれるぞ!」

「叔父さん?」

いつものことなのか平然としている真奈と美沙。

 

「お・・お前ら、真奈美と美沙を奪いに来たのか?

やらんぞ!絶対やらん!嫁になんかやらないぞ!」

ギュウギュウ抱きしめて男たちをにらむ。

 

「おっちゃん・・まだ付き合ってもくれてないぞ;」

「いやだいやだ、寂しい!一生傍にいてくれ~~~」涙涙涙

明のこめかみがピクッと跳ね上がる。

 

「叔父さん、大丈夫よ。明さんにとったら私なんてただのアルバイトだもの」

涙涙の叔父にもらい泣きして真奈が言う。

 

「真奈ちゃん!」

 

「あ~!叔父さん!お姉ちゃんたちの邪魔しちゃダメでしょ!」

「ま・・舞美、でも・・」

「でもじゃない!さ、向こうにいくよ!」

「いやだ~、ま・・舞美、まさかお前まで男を作ってないだろうな・・」

真っ青に。

「嫁にやりたくなかったら、無職のどん底生活をなんとかしてよ!」

強引に奥の部屋に押し出す。

 

「また叔父さん邪魔しそうだから、自分の部屋に連れて行きなよ。せまいけど」

 

 

 

 

「ここが俺の部屋だぜ。狭いし、貧乏だからなーんもないけど」

「そ・・そうか」そわそわ

「ミカン箱の上の座布団座れよ。」

「いや・・俺はこのままでいい」そわそわ

むき出しの漆喰の壁、窓もガムテープで補強がしてある

でもそこそこに女の子らしいものが置かれていて落ち着かない。

 

女の子の部屋何て初めてだ。

いつも着ていて見慣れている制服さえ、脱いで壁に掛けられていたら妙になまめかしく見える。

俺なんて男言葉を使っていても、やっぱり美沙は女だと実感させられる。

 

「智人?」

「や・・やっぱりみんなの所へ行こう・・そもそも何でお前の部屋にこもらなきゃいけない・・」

 

 

「好きなんだ」

「明さん?」

その時薄い壁の向こうから明と真奈の声がもれてきた。

 

「好きだ」

 

ググッと壁際による智人と美沙・・・。

 

 

 

       続く

 

 

 

恋の歯車はまわりだす19・ぬくぬくな2人 

むき出しの壁でせまいぼろぼろの真奈の部屋・・でも古いカーテンはきれいにつぎがあてられているし、段ボールの家具には丁寧に布が貼られている。

 

カーテンも姉妹達の服も真奈が少しでもきれいな生地の切れ端を探して、その小さな手で縫っていると思うと、胸に愛しさがあふれてきた。

 

「明さん?」

「好きだ」

「えっ?」

「好きなんだ、真奈ちゃん」

 

言葉が耳では聞こえているのに頭に入ってこなくてぼんやりと明を見つめる。

「驚かしてごめん。でも俺の気持ちをわかってほしくて。

ただのアルバイト先の店長でいるのは嫌なんだ」

 

まだぼんやりしている真奈に

「ごめん。嫌なら言ってほしい。」

悲しそうにうなだれる明にあわてて

「私は出会った時から明さんのこと大好きだったの!嬉しくて・・」

涙があふれだす。

「大好き」

「真奈ちゃん・・」

 

握る手に力がこもる。

「好きだ」

「私も」

 

明の顔が近づいてきたな・・と思った瞬間にはキスされていた。

自然に目が閉じる。

キスのしかたなんて知らなかったはずなのに、自然に明の唇を感じていた。

 

 

 

「おいっ、キスしてるぞ!」

「ばか、声が大きい。のぞくな;」

隣の部屋からのぞく美沙と智人。

「たく。壁に穴があいているなんてお前の部屋はめOんO刻か」

 

「しかしこれから毎日・・(2人のイチャイチャを見せつけられるのか・・)」

うんざり。

 

「智人う」

「?なんだ」

気づくと美沙の目がうるうるしている。

「俺たちもキスしようぜ」

「なにゃ?」

「キ・ス♡な~」

押し倒す。

「ばか!やめろ!」

 

 

 

続く

 

恋の歯車はまわりだす20・智人の揺れる想いと恋のライバル!

 

「なあ、智人、キスしたことあるか?」

「ない」キッパリ。

女は苦手だ。

 

なまじ頭もよく顔もいい智人は本人の好む好まざるにかかわらず、女の子たちにモテモテだった。

そして女の子たちの修羅場を何度も経験してきた。

自分を取り合い女同士で掴み合い殴り合い殺し合い、告白を断ればど陰険な仕返し、はてはストーカー。

 

女は苦手だけど古風で女性らしい詩衣香なら付き合ってみたいとは思ってあこがれてはいた。

 

がさつな美沙など眼中にないはずだったのに。

 

何故こいつといるとドキドキするのだろう。

あまりに嫌いだからか?

 

「俺もキスしたい」

「・・俺って言うな。女のくせに」

 

「私もキスしたい」

急な女言葉に心臓が跳ね上がる。

 

美沙が壁に押し付けてくる。

突き飛ばさないと・・

 

近づく顔

 

いいか・・このままキスしても・・突き飛ばして怪我でもされて、責任取れと言われても嫌だし・・

言い訳が心に浮かぶ。

 

ミシミシ

「?」

 

バッタ~~~~ン!!!

もたれた壁が隣の部屋にぶち抜ける。

 

「の・・智人!」

「美沙ちゃん!」

慌てて離れる明と真奈。

 

 

「何の音だ?」

ばたばた集まる兄弟たちと叔父さん。

 

「み・・美沙!真奈!」

 

「いたた」

ぶち抜けた壁の上で倒れた智人の上にのっかかってる美沙。

 

明と今だ手を握り合う真奈。

 

「お、お前らまだ子供なのに~~;;」

 

「お姉ちゃんたちやるじゃない!」舞美。

 

「なあ、智人。キス~」

「あほ!」

くそっ!流されかけた!離れようともがく。

 

ピンポム

 

4女の絵美が開ける。

「何の音?床でも抜けた?」

 

「穂村さん!」ニッコリ

 

「穂村さん・・どうしてここに?」

「いや、美沙ちゃんと真奈ちゃんの家がボロボロだって聞いたからたまに直しに通ってるんだ。

僕、大工仕事得意だから。

 

そういえばあちこち補修してある。

「いつも助かってます」真奈

「穂村、よく来たな!」美沙

 

智人と明の不快指数が一気に限界点を跳ね上がる。

 

「今日は預かってる親戚の子も付いてきたんだ」

「よっ!」

 

金髪の子供。

 

弟の美空也の方へスタスタ。

「久しぶりだな!」

「うん?」

(誰だっけ?)

 

続く

 

恋の歯車はまわりだす21・疑惑の男?!

 

「俺のこと覚えてるか?美空也」

「う~ん?覚えてないみたい。ごめん」

「忘れたのかよ。チェッ、俺と会った記憶は消しておくって兄ちゃんが言ってたもんなあ」

「記憶?」

「俺はボスニーだ」

「外人さん?」

「まあな。そういうことになってる。

記憶を失ったなら最初からやりなおせばいいさ」

かっこいいセリフを言うと、いきなりチュウ♡

 

固まる美空也。

 

「うわっ!弟にまでファーストキス先こされた!」

「キスって・・あいつらどう見ても男同士じゃないか」

 

「男同士・・・、智人ももしかして・・」じー

「な・・何だ?その目は」

「俺の色気に気づきもしないなんて・・智人ももしかして男しか興味ないんか?

が~ん!ショック!」

 

「勝手にショックを受けるな!」

「もしかして智人の本命って明?・・・でも・・応援してやりたいけど、真奈姉も明のこと好きだし・・。

他の男じゃだめなのか?

俺、ショックだけど好きだからこそ男同士でも、明以外なら応援する」

キラキラ

「な・・・な・・・」

 

「美沙ちゃん、みんな、店の残り物だけどまた持ってきたよ」

「本当か!」シュバッ

抗議をしようとする智人を残し穂村の所へ飛んでいく美沙。

 

「ビールあるか?」

「穂村さん♡」

「いつもありがとうございます」

真奈や妹たち、叔父さんまで穂村に引っ付いていく。

 

 

 

「真奈ちゃん」

明が真奈を引き寄せる。

「穂村さんはよく来てるの?叔父さんとも仲がよさそうだけど」

「うん。家を直してくれたり、あまりものを捨てるよりいいって持ってきてくれるの」

ニッコリ

 

 

 

「俺はホモじゃない!」

「そうなのか?」

「お前こそ俺を好きとか言って、穂村さんにもベタベタしてるじゃないか!」

 

お前は俺と穂村さんとどっちが本当に好きなんだ!」

ポカンとする美沙。

 

 

「真奈ちゃん、妹たちも一緒に俺の家に住もう?」

突然の申し入れにボー然とする真奈。

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

浴衣祭・タイトルイラスト

 

草の上に寝転んで、打ち上げ花火を見る4人。

コスモスの花が秋の始まりを知らせています。
水にうつった花火がユラユラ・・
まるで不安定な4人の関係みたいに・・

な~んて^0^。
でへへ、照れますなあ。


ああ・・もう少し丁寧にコスモス描きたかった…☆
時間が無く><何かわからん花になってしまいました;;
1週間くらいかけてみっちり描きたいなあ・・。

ドキドキが止まらない

 

カロン

喫茶ドリームに入ってくる美沙。

 

初めてここで食い逃げしてからひと夏が過ぎた。

「美沙ちゃん、風邪はもういいの?」

「おう、詩衣香。(呼び捨て)俺と真奈姉の代わりありがと!明日からまたちゃんとバイトする」

 

喫茶を見まわして違和感を感じる。

妙にがらんとして・・

 

「智人がいねえ」

 

奥から出てきた明が美沙の後ろをさがしながら聞く

「やあ、美沙ちゃん。真奈ちゃんは?」

「叔父さんに風邪がうつって寝てるから付き添ってる」

 

ムッ「そう・・」

「智人がいねえ」

ハッと

「ああ。あいつも見舞いの時風邪がうつったみたいで休んでるよ」

「ええ?!」

 

 

明から住所を聞いて向かう。

「ふうん。智人一人暮らししてるんだ」

何だかドキドキしてくる

 

「ここかー」

明の古い持家の裏手のこれまた古い建物に間借りしているという。

 

ピンポン

 

「・・・いないのかな?」

ピンポン

 

いきなりがチャッと開く。

「明さん?」

ドッキーン!

 

美沙を見てポカンとする智人。

(パ・・パジャマ・・何か色っぽい)ドキドキ~

「お前・・風邪もういいのか」

 

「あ・・ああ!智人に風邪うつしたって聞いて見舞いに来たんだ」

「ああ・・、入るか?」

(智人の部屋~)ドキドキ

 

 

「ちょ・・待て。少し片付ける」慌てたように言う。

「俺が片付けてやる。智人は寝てろ」

 

押しのけて入る。「おいっ」

「うわ~」

 

部屋中にほったらかしの洗濯物や本、かんだテッシュの山。

赤くなり「いつもはもう少し片付いてるんだぞ」

片付けようとするのを止めて

「俺がするってば。でも・・」

「?」

「何か安心した。あんたって何でも完璧だと思ってたから」

胸がぽかぽかしてくる。

手際よく部屋を片付けていく美沙

 

「俺も意外だ。店ではもっとガチャガチャしてるのに」

「それはあんたがすぐ怒るからあせって失敗するんだ!」

 

きれいになる部屋

 

「(コーヒーでも入れてやるか)ベッドにでも座れ」

「にゃにゃ?!」

過剰反応する美沙に驚く

 

「変なこと言ったか?」

「俺、キスはしていいって言ったけど、そこまでしていいって言ってないぞ!」

「にゃにゃ?!」

 

部屋に2人っきり

 

固まる2人

 

 

続く

 

 

 

 

恋の歯車はまわりだす23(真奈サイド)ずっと一緒にいたいから

 

紅葉の中、歩く明と真奈。

「いい天気で良かったね」

「うん!(明さんと初めてのデート・・晴れて良かった)」

一緒に買い物に行ったことはあるけど、あの時はまだ片思い中。

今日は両想いになって、初めてのデートだ。

 

胸が浮き立ち、幸せで満たされる。

引き寄せられた肩が熱い。

 

 

 

紅葉のきれいな公園でお弁当を広げる。

明に喜んでほしくて朝の5時から頑張って作った。

 

「すごいね!美味しそうだ。

真奈ちゃん、上手になったね!」

「明さんにいっぱい料理教えてもらったから」ニッコリ

 

「美味しいよ!すごく」ニッコリ

 

紅葉の舞う中

2人はお互いしか見えない。

 

見つめ合っているだけで幸せであっという間に夕闇が迫る。

真奈の家に向かう、2人の足取りは知らず重い。

 

見えてくるボロボロの家。

真奈の手を握る力が強くなる。

 

「前から言ってるけど、俺と一緒に住んでほしいんだ」

「明さん・・」

揺れる心。

明に迷惑をかけたくない。

「真奈」

迷惑をかけたくないのに、おずおずと明を見つめることしか出来ない。

 

「真奈が高校を卒業したら結婚したい」

真奈の心臓が跳ね上がる。

 

 

・・シクシクシクシク・・

 

「・・・叔父さん邪魔しちゃだめじゃない・・」

 

ギョッと振り返る2人。

 

「真奈が・・真奈が結婚したら、みんな出て行って、俺は1人ボッチになっちまう~~~」

おんおん泣く叔父さんの背中をなだめるようにたたく3女の舞美。

 

真奈の心は揺れる

 

 

 

続く

 

 

男女逆転恋の歯車(番外編)

 

サイトで今週している反転ごっこの男女入れ替え版です。

恋の歯車のメンバーを反転させてみました。

  右から智人、美沙、明、末っ子美衣(でも年齢は1歳くらいにして)、真奈です。

 

女の子になった智人と明は面影あるけど、美沙と真奈は男になってしまうとかなり別人・・。

 

しかも智人と美沙の関係も逆転して、智人のほうが積極的にせまっています。

美沙は16歳、智人は22歳、姉さん恋人ですね^0^

 

明は26歳。

真奈は17歳。

こちらは9歳違いの姉さん女房・・。

バイト先の女性店長に恋する高校生・・そして店長もかわいい年下君に・・・

いいなあ。

描きたくなって困ります><

 

背景の色をいつもより渋めにしてみました。

生活感を出したくて。

 

前は背景を描くのが苦手で逃げてましたが、最近楽しくて楽しくて^0^

細かい所とか嬉々として描いてます。

 

美衣の男の子版は明と真奈君の子供ではなくて、本編どうり弟です。

上の2人はすでに新婚あつあつです。

 

智人さんは年下美沙君に言い寄り中。

まだ恋人までは行ってません。

時間の問題ですが。

 

面白かった^0^

他のキャラも反転させてみたくなりました。

 

恋の歯車はまわりだす24恋にとけそう

 

「そろそろ帰れ、な?」

部屋に漂う危ない空気に耐えかねて智人がうながす。

「え?まだ来たばっかりだぜ」

「男の1人暮らしの部屋でゆっくりするもんじゃない。襲われたらどうする」

 

「どうせキスもする根性ねえくせに」

べえ~。

 

突然

 

引き寄せられて

 

唇がふさがる。

 

一瞬で離れていった

熱い唇。

 

「き・・・

   きゃああああ~~~~~~」

 

どーん!!!!

 

突き飛ばし家へ逃げ帰る。

 

「どうしたの?美沙ちゃん」

「うわわわわ~~~ん!」

真奈の胸に飛び込む。

 

「俺のバカバカ~~~!!!

せっかくキスしてくれたのに、突き飛ばして逃げてきちゃった~。

智人に嫌われたかもしんない」

もだえる。

 

 

美沙の帰った後・・

 

「やばい、また熱が上がった」

ベッドに横になるけど、ドキドキして眠れそうもない。

 

何で子供じみた挑発にのってキスしてしまったのか。

美沙にふれた唇がとけそうなほど熱くて

 

美沙のことが好きなのは自覚できているけど

その想いが一過性のものなのかずっと続くものなのか

まだ自分でもわからなかった。

 

恋の歯車はまわりだす25凶悪なオーナーの襲撃

 

お昼時の混雑時間が過ぎると、急にお客さんが引いてしまう。

 

「真奈、一緒に住もう」

「でも叔父さんが結婚もしてないのに同棲何て絶対認めないって言ってるの」

「俺は結婚してもいいと思ってる」

「でも・・まだ高校生だし・・」

 

お客さんがいなくなると早速、最近の定番の言いあいを始める2人。

 

「あ~あ。智人さんと美沙姉早く来ないかなあ;」3女舞美がぼやく。

最近お小遣い稼ぎに皿洗いなどのお手伝いに来ているのだが・・イチャイチャを見せつけられて困る。

 

病み明けの智人と、学校で補習のあった美沙は今日は夕方から入る。

「真奈姉もさっさとokすればいいのになあ。

叔父さんはかわいそうだけど」

 

「俺が真奈美のことも下の妹たちのことも守りたいんだ」

「でも・・」

 

バラバラ

その時

喫茶店上空で爆音がする。

 

「ヘリコプターが近くに降りる音みたい」

舞美がカーテンを開ける。

 

「まさか・・・」

 

バサッ

ヘリから綱梯子が降ろされる。

 

「あれは・・・」

派手な背広の男が大きな花束をかかえ降りてくる。

 

「明、久しぶりだな」ニイ~

 

「オーナー・・・」ごきゅ・・・喉がなる。

「エミリアーノだ」

 

真奈と舞美の目の前で

 

いきなり

イタリアンな派手男が明を引き寄せるとキスをする。

 

「むがっ」暴れる明を押さえつけ、深まる口づけに

 

真っ白に固まる真奈と

訪れた災厄に

武者震いする舞美だった。

恋の歯車はまわりだす26無敵のカップル

 

「さあ俺のヘリで大空のランデブーに連れていってやろう♡

2人で天使のようにホテルのロビーに舞い降りようぜ」

ボー然とする少女2人には目もくれず、明をズルズル引きずり出すオーナー。

 

引きずられる明の目に、涙目の真奈美の姿が映る。

「離して下さい!」

「明?」

 

今までも、女性と良いフインキになったら、狙ったかのようにオーナーが現れて邪魔されてきたが(それは探偵を付けているから)

 

今までは邪魔をされて女性が離れて行っても、ため息1つであきらめられた。

本当の恋を自分は知らなかったのだと知る。

 

今度の恋は絶対に邪魔されたくない!

真奈がショックを受けて離れて行ったら自分は生きていけない。

 

 

 

「離して下さい!」

いつもにない抵抗にオーナー、エミリアーノの動きが止まる。

「明・・お前」

 

「明さんを離して!」

バキッ!

オーナーの頭を直撃するモップ。

 「いでっ!」

 

「・・・お姉ちゃん・・」驚く舞美。

 

くらいついていた腕が緩み、サッと逃げる。

 

「明さんにひどいことをしたら許さないんだから!」

 

いつもは気の弱い真奈がオーナーの前にサッと立ちふさがる。

 

「真奈ちゃん」

「私、明さんが好き。明さんと一緒に住む。

だから、この人と行かないで?」

「真奈!」

 

がっしり抱きしめあう2人。

 

明にプレゼントするはずだったバラの花びらがヒュウヒュウ飛び散り、がっくり肩を落とすオーナー。

 

「ああ・・無敵・・・」つぶやく舞美だった。

 

恋の歯車はまわりだす27恋の急加速とオーナーの暴走

 

美沙は追試でバイトに遅れそうになって、喫茶店への道を急いでいた。

でもこのあいだのことを思い出すと足がにぶる。

(ああ~、どうしよう~!智人とあったらどんな顔したらいいんだ?

また俺、とっさになぐっちゃうかも)もんもん

(そんなんしたら完全に嫌われちまうよ~)

 

ばったり

「うわっ!」

「ぎゃぎゃ!」

同じように急いでいた智人とかち合う。

 

「あ~~~」とっさに言葉の出ない智人に

「ごめん、俺!」

「?」

「俺、なぐっちまって。せっかくキスしてくれたのに」

ぶわっと赤くなる智人。

「別にいい」

「壁に穴あけちまったし」

「もともとボロ屋だからいい。それより行くぞ!遅刻する」

 

ぐいっと手を引かれる。

(あ・・あの時みたいだ)

智人を初めて好きだと実感した瞬間。

夕日があの時と同じに2人を染める。

 

「似合ってるな」

「?」

「その髪型。出会ったころと一緒だ」

そう、今日は髪をくくってくれる真奈美も舞美もいなくて、自分で出来る簡単な髪型にしてきたのだ。 ・・・でも

あのころは、髪型を変えても気が付いてくれなかった。

 

自然に微笑みがひろがり、それを見た智人の顔がバババと赤く染まる。

 

(俺と智人、前よりは近くなれたみたい)

(俺のこと少しは女として見てくれてんのかな)

(今度はキスしてくれても俺逃げない)

美沙の心はいっぱいいっぱいにふくらむ。

 

 

「?」

喫茶店に付くと・・・

 

開けっ放しの扉から、妙な空気が流れている。

「明さん?」

 

「あ!ぼうや!」

「げっ変態オーナー」

 

「ぼうや、明に女が出来ちまった~~~」

ずかずかずか

 

おもむろに飛び付いてくるオーナー。

「ぼうや、俺を慰めてくれ~~~」

「ぎゃ~~~~~~」

 

 

続く

 

 

 

恋の歯車はまわりだす28止まらないオーナー

 

「ぼうや、俺を慰めてくれ~~~」

ぐわしと智人のあごをつかむとブチュー!

 

「変態!」

「俺の智人に何をする!」

 

夫婦パンチ(?)をくらい天井を突き破り、空高く消えていく・・・と思ったら

 

ドカーン!!!

落ちてきた・・・。

 

 

「う・・」

たしか堅い床に落ちたと思ったのに、ほおに当たるのは温かく柔らかい肌。

無意識になぜなぜ。

「明?」

「明お兄ちゃんはお姉ちゃんとまだイチャイチャしてるよ」

エッチな手をパンっとたたくものの優しい声。

 

上から覗きこむ見知らぬ少女。

「お前誰?」

「妹の舞美」

「まいみ・・・」

動こうとして

「いつっ!」

「ゆっくり動く方がいいよ。すっごいコブが出来てるから」

頭の後ろに濡れたタオルがあてられていることに今気づく。

 

「明は?」

チョイチョイと指を差す方向には・・・

 

「真奈」

「明さん」

時が止まったかのように抱きしめあう2人。

 

「明・・・」

「あきらめた方がいいよ。あの2人相性1兆%だもん」

 

「・・・わかった・・。あいつのあんな幸せそうな顔初めて見たからな;;」

 

ゴソゴソ花束と一緒に持ってきた包みを開ける。

 

「明、せめてこれを受け取ってくれ」

「げっ」

「俺のデザインした最新モードだ」

 

言葉では表せないギンギラギンな服。

「こいつは一応有名なデザイナーなんだ。いつも自分の作った服を持ってきて明さんを困らせてる」こそっと智人。

 

「あ・・あの、オーナーの服は、とても俺には着こなせなくて・・」

「遠慮するな。そうだ!その三つ編みっ娘とお揃いで着たらいい。すぐにサイズに合うものを届けさせる!」

 

「あの・・ちょ」

携帯を取りながら「そうだ!その娘との結婚式のドレス、スーツもぜひ俺に作らせてくれ!俺たちの散った恋へのララバイだ!」

 

石になる明。

「さ、すぐお揃いの服が届く。先に着替えろ、明」

 

「ああ・・、とんでもない災厄」

ため息をつく舞美は、このとんでもオーナーが、自分に大きくかかわってくることに、まだ気づいていなかった。

 

恋の歯車はまわりだす29、2人っきりの夜

 

真奈が部屋を掃除してくれている。

今までスカート姿しか見たことがなかったけれど・・今日は掃除の為に来てくれたせいか、見慣れないGパン姿で・・それが妙になまめかしい。

 

夕方から真奈の叔父さんがこの家にやってくる予定だ。

 

真奈がやっと自分と一緒に住むことを了承してくれたから。

 

「本当に叔父さんも一緒に住んでいいの?」

「ああ、ここに一緒に住むなら、叔父さんだって寂しくないだろう」

真奈が花のように微笑む。

 

本当は血のつながらない叔父さんは遠ざけておきたいけれど、この微笑みには弱い。

それにあの人も、真奈に甘えてはいるけれど、まったく異性扱いはしていないようだ。

 

真奈にはだまっていたけれど、今夜叔父さんに、同居だけでなく結婚の承諾もしてもらおうと思っている。

 

「オーナーさん、あっさり帰ってくれて良かったね」

「あ、ああ。そうだね」

 

昨日の大騒ぎを思い出し頭が痛くなる。

オーナーから送られた派手なパリコレに出す予定とか(?)の服は、今まで送られた大量の服と共に離れのタンスにしまわれている。

 

「急ぎの仕事の電話があって助かったよ・・」ため息

オーナーデザインの服を着たところなど、絶対真奈には見せられない。

 

「でも妖しいな」「?」

「あのオーナーがあっさり帰るなんて。それに・・」

去り際、真奈の妹の舞美に投げキッスをしていったのだ。

 

「舞美ちゃんに気を付けるように言わないと」

「???」

「舞美ちゃんはもう俺の妹と一緒だから・・俺が守らないと」

「明さん」

 

良いフインキなのに電話が鳴る。

 

「明、俺」

真奈のすぐ下の妹美沙ちゃんだ。

 

「叔父さんの機嫌をとるのに先に穂村のとこでお酒呑ませてたら、叔父さん寝ちゃった」

「え?」

「美衣と絵美も寝ちゃってさ、悪いけど泊まらせてもらう。

明日の朝早く行くから」チン

さっさと切られる。

 

「明日・・って」

真奈は?

 

部屋に戻ると張り切って掃除してくれて疲れたのか、取り入れたお布団の上で眠ってしまっていた。

 

良かった・・。

彼女が起きていたら。

自分は手を出さない自信がない。

 

眠っていてくれたら、自制できる・・はずだ。

 

なのに、ベッドに運んで。眠る真奈を見ていると・・

 

その時真奈がまぶたをあけた。

「明さん」

寝ぼけているのか、出会った頃のように無邪気に抱き付いてくる真奈。

 

最近は手を握っただけで真っ赤にうつむく真奈だった。

 

三つ編みがふわりとほどけ・・

 

たまらなくなりキスをする。

「叔父さんたちがは?」

「今日はこられなくなったって」声がかすれる。

 

真奈の目がキョンと見ひらかれる。

 

もっと引き寄せて、深く深く彼女を追い詰める。

「嫌なら送って行く。突き飛ばして」

 

でもその手は俺を突き飛ばすかわりに肩にまわされた。

 

 

 

 

続く

 

 

恋の歯車はまわりだす30、新しい朝と叔父さんの秘密

 

愛しくて愛しくて

自分の腕の中で寝息をたてる真奈が愛しくて

必ず一生守る・・・明は誓いをたてる

 

激情の夜は優しい朝に変わり

いつまでもその寝顔を見つめていたくて

 

明はすっかり朝早く、真奈の妹たちと叔父さんが来ることを失念していた

 

甘い余韻は「おねえちゃーん」

縁側から呼ぶ無邪気な声に胡散してしまう

 

パタパタ走ってくる足音

 

「ま・・真奈ちゃん!」

慌てて真奈にシーツを巻きつける

「明さん、お早う」ニッコリ微笑む真奈に見惚れ・・

 

ガラッと戸が開かれる

「お姉ちゃん、お早う」

末の美衣と4女の絵美が飛び込んでくる

 

そして次女の美沙、3女舞美、長男美空也、に続いてふてくされた叔父さんが、それでもちゃんとカッターシャッに蝶ネクタイで顔を出す

 

固まる一行

固まる明と

ポケッとしてしている真奈

 

叔父さんの目から涙が流れ落ちる・・

 

 

 

着替えて応接間に移動して改めて向かい合う明と叔父さん

「真奈を俺に下さい」

「明さん・・」

 

「いいよ」

今までごねていた叔父さんがあっさりとみとめる

 

驚くみんな

 

「そのかわり大切にしろ

俺にとって血はつながっていなくても、大切な大切な・・」

涙がダ―ダ―

「妹たちもたのむ。一緒に住むんだろ?」

 

「叔父さんも一緒に住もう?明さんがいいって」

「そうです!部屋も空いてるし」

 

「だめだ。けじめはつけないと。酒飲みで無職の俺がウロウロしていたら、美沙や舞美の結婚にも邪魔になる」

涙と鼻水でぐちょぐちょの顔をあげて言う

 

「俺、真奈美たちのお父さん、美緒也さんに片思いしてたんだ」

 

「・・お母さんじゃなくて?」舞美

「美緒也さんは俺の上司で、しょうがない俺をいつもかばってくれて・・会社を辞めた後も面倒を見てくれて・・結婚した後に好きだったと気づいて・・」

 

「真奈が生まれた後、距離を置いてたんだけど、美緒也さんと奥さんが亡くなって子供たちがバラバラに引き取られてて・・ないがしろにされてるって知って

衝動的に引き取るって決めたんだ」

 

初めて知る真実

 

「一緒に暮らすうちに大切な人の娘というだけじゃなくて、大切な大切な子供達になっていたんだ」

「叔父さん」

みんなの目にも涙が・・

 

 

続く

 

 

 

 

美空也ストーリー

1月6日 6ページ
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