その後の瓜子姫とあまのじゃくの物語
作者 愛ちん
ページ数 1
種類 イラスト
大ジャンル 少女
中ジャンル 恋愛,ファンタジー,ヒーロー/ヒロイン
投稿日 2014年07月02日
閲覧数 526
応援数 1
作品紹介瓜子姫サイド

ーあの時、初めて恋に落ちた

アマノジャクに柿の木に吊るされて
苦しくて
もうだめだと思った

冷たいものが、唇にふれ
喉をうるおし

私、生きてる?

目に入ったのは青い空と優しい瞳の青年で

「瓜子姫、大丈夫ですか?」
水を差しだす

胸が熱い

「瓜子姫!」
おばあさんに抱きしめられ

青年の姿が隠れる
「あ・・」
のばした手が

「待て!」
男の声にさえぎられ
むなしく宙を泳ぐ

ドタバタと荒々しい足音

(あの人は・・)
侍の恰好をしていた

ふいに絶望が心に溢れる

初めて恋に落ちた

でもあの人は、これから嫁ぐ殿に従える人
許されるはずもない
愛されるはずもない

「殺してはいけない!」
青年の声


「殿!」
(殿?)

「この子は女の子だ」


ーあれから
嫁入りをして
ひと月が過ぎて

「幸せに暮らしているかしら?」


風が吹き抜けていく部屋
殿の好みで、屋敷は開け放たれている殿が微笑む
「これから、会いに行きましょうか?」

軽装で二人は里村を歩く

自由が好きな殿は
ひんぱんに屋敷を抜け出し散歩を楽しんでいると言う

あの日も、侍の姿で未来の妻を迎えに来ていた
「大切な人を他人に任せられないからね」

侍が殿だと知った時の
驚きと幸せを
自分は一生忘れないと思う。



アマノジャクサイド

(知らない)
知らないから
ただ黙り込む

他にどうすればいいかわからない

おばあさんが優しくしてくれる
おじいさんも優しくしてくれる

自分は
この温かいものを知らない

記憶の底にある幼いころから
人に憎まれ追われてきた

自分が異形だからだとやがて知った
自分を守るため、恐ろしい姿に身を変えて
憎まれ憎み生きてきた

自分と同じ異形の生まれ
瓜から生まれた少女の噂を聞いて
どうしようもない憎しみが生まれ

なり替わってやろうと思った


あの日殺されそうになった自分は
おじいさんとおばあさんに引き取られることになった

恐ろしい姿はやがて
異形の少女の姿になり
赤い赤い目を
おばあさんたちはきれいだと言ってくれる

憎しまれることしか知らなかった

温かいものを自分は知らない
優しくされたとき
どうすればいいかを
知らない

あふれた温かいものが

いつまでも頬を
流れ落ち

優しい風が吹き抜けていった


お終い

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2014/07/04  愛ちんさん
ありがとうございます!○;;○
その後の物語は、誰かに感想をいただくまで、いつもドキドキするので、雪の雫さんの優しい感想が、とてもありがたいです!

優しさを上手に受け入れられないアマノジャクは
子供のころの私でもあります

違う世界に半分、身をおいているような子供時代で
常識にこだわる家族の中では異質の存在でした
たまに優しくしてもらっても
どう反応すればいいかわからなかった

雪の雫様の言葉でアマノジャクも私も癒された気がします
2014/07/02  雪の雫さん
自由で、どこまでも優しいお殿さま。瓜子姫さんも嬉しそうで本当に良かったです。
そして、読んでいくうちに知らず知らず鼻の奥が痛くなってしまった。天邪鬼さんの心中。わたしも胸がいっぱいになりました。

温かいものって、きっと伝染するんですね。
2014/07/02  愛ちんさん
999文字~~~
1000文字制限の壁ぎりぎりでした^^;(ピクシブだと文字数が出るのでそちらで書きました)

今回も快くその後を書かせていただいた福娘様、ありがとうございます!

 

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2014/07/04  愛ちんさん
ありがとうございます!○;;○
その後の物語は、誰かに感想をいただくまで、いつもドキドキするので、雪の雫さんの優しい感想が、とてもありがたいです!

優しさを上手に受け入れられないアマノジャクは
子供のころの私でもあります

違う世界に半分、身をおいているような子供時代で
常識にこだわる家族の中では異質の存在でした
たまに優しくしてもらっても
どう反応すればいいかわからなかった

雪の雫様の言葉でアマノジャクも私も癒された気がします
2014/07/02  雪の雫さん
自由で、どこまでも優しいお殿さま。瓜子姫さんも嬉しそうで本当に良かったです。
そして、読んでいくうちに知らず知らず鼻の奥が痛くなってしまった。天邪鬼さんの心中。わたしも胸がいっぱいになりました。

温かいものって、きっと伝染するんですね。
2014/07/02  愛ちんさん
999文字~~~
1000文字制限の壁ぎりぎりでした^^;(ピクシブだと文字数が出るのでそちらで書きました)

今回も快くその後を書かせていただいた福娘様、ありがとうございます!

 

瓜子姫よりアマノジャク「優しい光」
作者 愛ちん
ページ数 1
種類 イラスト
大ジャンル 少年
中ジャンル ヒーロー/ヒロイン
投稿日 2014年08月28日
閲覧数 664
応援数 1
作品紹介まだ闇に溶け込める夜が安心できるアマノジャク
そんな彼女を月の光が包みこむ

泣きたいときは泣けばいい
いつでもここで見守っているから

月が優しくささやいた気がした

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2014/09/02  愛ちんさん
ありがとうございます^^

この絵は、雫様の真昼の月を見ていて思い浮かんだ情景です
ある意味、対の絵のつもりで(勝手に)描きました

いつかアマノジャクも、真昼の月の下微笑むことができますようにと願いを込めて。
傍には優しい人がいるといいな。

そんな話を描きたいと思っているのですが、いつか描けたらいいな。
2014/09/01  雪の雫さん
遅ればせながらF5させて頂きました・・・!
月明かりでふと浮かびあがるようなアマノジャクさんの描写が素敵で
とても好きです。

心優しいお月様は、気持ちが和みますね。